釈迦如来坐像
本尊 釈迦如来坐像

釈迦如来坐像 1体 千葉県指定有形文化財

木造 漆箔・彩色 玉眼/鎌倉時代後期~南北朝時代/像高57.1㎝

 

衲衣、覆肩衣、裙を着用して、両手は腹前で禅定印を結び、蓮華座の上に結跏趺坐する釈迦如来(お釈迦様)である。衣部はベンガラで赤彩し、肉身部は漆箔を施す「朱衣金躰」の像。螺髪は大振りで旋毛型とし、厚手の衣や裙の先端を正面に垂下させた、いわゆる「法衣垂下式」の像である。とりわけ当像は衲衣の襟の部分や垂下した先端が細かく波打つ点で特徴ある像と云える。さらに裾広がり的に斜めに垂下する点でも他に類例を見ない。

法衣垂下式の像は中国宋代の画像を元に鎌倉で生み出された様式「宋風彫刻」の一種で、鎌倉後期~室町時代前期に盛行する。関東に多くが遺存するが、当像も含めてそのほとんどは鎌倉の造仏所で制作されたもの。当像は垂下の様式に特色を見せる点で初発性の強いもので、この手の像としては古い時期、14世紀前半頃の制作と見るのが妥当であろう。その際、上げ底式という内刳方から慶派仏師の関わりを窺わせるものがある。

宝聚寺(ほうじゅじ)は江戸前期までは法鷲寺と表記され、法華経を元とした釈迦信仰の寺院であった。寺伝・縁起なども伝世しておらず、その寺歴は詳らかでは無いが、周囲から蔵骨器とみられる平安末期の渥美壷が出土しており、創建は平安時代に遡るものと思われる。現在は地区檀家の菩提寺に過ぎないが、近年まで安産のご利益で知られ山武郡内一円に信者を有する祈願寺でもあった。

 

夢見地蔵

像容はいわゆる「延命寺地蔵」ですが、ちょっとまどろんでいるようにも見えるので「夢見地蔵」と呼ばれます。
夢に関する三つの御利益があるとされますが、一つは「夢違え」です。悪い夢を良い夢に変えて下さる。二つ目は「夢叶え」です。夢多き若者には、その夢を叶えるための勇気を与えてくれる。そして最後の三つ目は「夢再生」です。夢見る力を失った人にもう一度夢見る力を授けて下さるのです。
若い頃色々夢見ていても、人は段々年齢を重ねると、夢を失い努力もしなくなってしまいます。そうすると、負のスパイラルはまってしまって、自分の力や魅力を失って行き、さらに夢から遠ざかってしまうのです。
皆さんもぜひ宝聚寺の夢見地蔵さんをお参りして、良い夢を授かって下さい。